台車とキャスター 役立つ知識(5)
・けん引用のキャスター選択
けん引用のキャスター選択
一般のキャスターは、ほとんどのメーカーが手押し台車用を前提としています。
けん引車で強制的に引っ張られる台車のキャスターには強度が必要です。
特に、自在金具はスラスト負荷がかかるため十分な強度が必要です。
制限速度については、キャスターで特別な設定がない商品に関しては、80φ以下は時速2km/hまで、100φ以上は時速4kn/hまでとなります。けん引速度超過によるキャスター破損が非常に多くなっておりますのでご注意ください。
※速度超過はその他、段差での衝撃による破損、回転数の負荷増大によるゴムの剥離を誘発します。
自在金具旋回部について
プレス金具の旋回部は、絞込みを入れた中にスチールボールが入っています。この部分が弱いと、絞込み部からスチールボールがこぼれ破損する場合があります。
けん引用の自在金具には、スチールボールを使用せず、上段にスラストベアリング、下段にテーパーローラベアリングを使用し、旋回機能及び強度を高めているものもあります。
一般キャスター自在金具旋回部
けん引用自在金具
自在金具偏芯値について
偏芯値が大きいほど、旋回機能が高められ、速度によるキャスターの振れが少なく、車輪も長持ちします。但し、金具自体の強度が必要です。
偏芯値 速度による横振れ現象